絵を描いたり、音楽作ったり、ボクシングしたり、きれいな川を探したり、そんな時にたまに何か書くかも。40代後半のおやじです。
2009/11/04(Wed)

沈黙

むかし「男は黙ってサッポロビール」ってキャッチのCMがあった。

幼い頃は「無口な方が男らしい」ぐらいの受け取り方しかしていなかったし、今はそんな男などつまらない存在にしかならないと思っていた。

けれど違う。

僕は今、ある男のひどい行為のはじまりに、軽く声をかけてしまった自分に後悔している。身震いするほど自分が汚れて感じて仕方がない。懺悔したい。身を清めたい。忘れたい。

見知らぬ誰かを間接的に傷つけてしまったようで、心を開いた相手を影で裏切る行為に手を貸したようで、何の罪もない子供まで巻き添えにしたようで、そんな自分が許せない。

いったい何があって、自分がそれにどのように関与し、どんな気持ちに陥ってしまったか、この気持ちを具体的に誰かに語りたい。きっとその方が、この文面を読んで想像されるものより出来事は軽いと理解され「君はそんなに悪くない」「少しも責任はない」と思ってくれる者もいるかもしれない。そしたら少しは気が楽になる。

けれど、愚痴りたくても語ってはならないこともある。誰かが傷ついたり裏切られたりしたのを目撃しながら、さらに自分がその波紋を広げるべきではないし、目撃したものと同じ過ちを犯してはいけない。

「男は黙ってサッポロビール」

それは愚痴ったり言い訳したりしたいのをグッと堪える男の姿なんだと思った。

それは「保身」のためと捉えることもできよう。けれど、きっと本物の男は「これ以上誰も傷つかないため」に黙るのだと思う。

ほんの少しでも、言い訳や懺悔をしたくてこれを書いてしまった自分は弱い人間。

自分の後悔や心の傷を誰に打ち明けることもなく、自分が誤解されようとも何も言わず黙ってビールをごくりとやる。そんな懐の大きい男になれるならなりたい。

そういうものに憧れるのは容易いけれど、いざ自分の問題になってみると、そういう男になろうとするのはスゴく辛いことなんだと思う。

お酒をあまり飲めない僕は、ビールとは違う何かで紛らわそう。

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2009/11/02(Mon)

文字のなかの人間

ふと思い出したことがあって書きます。

昔、あるアイディアがひらめいて物語を作ったことがあります。頭の中には映画のように映像があるけれど、それを再現する能力はないから、文才もないのに小説という形にしてみました。

それをお世話になった高校の先生に読んでいただけて、アドバイスなどいただいたことがあります。

自分がひらめいたアイディアについては、先生も「ここはとても良かった!」とわざわざ電話して伝えてくれてスゴく嬉しかったんですが、僕の書いた小説には大きく欠けているものがありました。

「人物描写が足りない」と先生は言ってました。

人物描写って具体的にどういうものかよく分からず質問したら、「どんな顔してどんな体つきで、どんな服着て、歳はいくつくらいで、例えば眼鏡とかかけてる人なのかとか、あと仕草やクセとかね。たとえば煙草は吸うのか、お酒をよく飲むのかとか」みたいなことを言われました。

それで漫画家みたいに人物設定を作って書き直しをしました。書き直しながらも「どんな立場の人がどんなことを考えてどんな行動を起こすのかが書きたいだけで、年格好とかどうでもいいんだけど」と疑問に思ったりしました。

けれど、とても大切なことみたいです。

で、僕がインターネットに違和感を残すのは、思えば、まさしくこの部分なんだと思うわけです。

「これが私です」と写メなどいただいたりすると、やっと「人間と出会った」感覚になります。

でも、それが簡単ではないことも分かっています。なかには顔に傷のある人や、太り過ぎを隠しておきたい人もいるでしょう。「見かけとは関係のない、私の内面と付き合って」と願う人もいて当然です。

逆に、見かけを知って急にそっぽを向く心ない人だっているわけで、ネット上ではそういうことを気にせずに内面だけのお付き合いができるのがメリットにもなっている気がします。

けれど、見えないところを勝手に想像する人もいるわけで、そういうところが面倒に感じることも。

僕自身、ネットで人とコミュニケーションとれば、それなりに相手の風貌やお仕事などのイメージを漠然と描いたりします。けれど、後に顔写真見せていただいたり実際にお会いしたりすると、思ってたイメージと違うことの方が大半です。

ネットでは小説のように『涼子は「それは関係ないと思うわ」と言いながら肩にかかる髪を後ろに撫でた』とか『敏郎は人差し指で眼鏡の位置をなおしながら「これは少し様子をみた方が良いですね」と答えた』とか(←センスのかけらもない例えだな)書いてないのに、ストレートの長い黒髪を想像したり、眼鏡姿を想像したり、なんとなく「こいつロン毛の茶髪かな」と思ってみたり「でかくて怖い感じかな」と思ってみたり。

小説で言えばセリフの部分しかないネットのコミュニケーションなのに、言葉の使い方や選び方、何に対してどんな反応を返してくるかなどで、なんとなく相手の見かけやその時の表情を想像してしまうのは何故なんでしょう? たいてい思ったイメージとは違うのに。

たいていは思ったイメージと違うから、僕は想像しないクセがついた気もするけれど、それでもやっぱどこかに漠然としたイメージは持ってしまいます。

それが、見かけとは違うその人の本質のイメージということになるのかな? 少なくとも「同じ言葉でもキムタクや福山雅治が言えば説得力があるけど、ザブングルが言ってもね」みたいな不公平は起きないかも(笑)

けれど、たとえば「小柄で華奢だけど男勝りな女の子」だとか「デカいなりして力持ちだけど涙もろい男」とか、そういうことも人間の魅力の一つだったり。

まさに「一目惚れ」みたいに見かけから内面へと繋がって行くケースもあれば、ブラインド越しに内面から始まって見かけに惑わされない関係になるケースまで、人間にはいろんな出会い方があるなと思います。

こう書いてみてふと映画「オズの魔法使い」だとか「20世紀少年」みたいに正体がはっきりしなかったり生活感を感じさせない存在が出て来る物語を、小説ではどのように描写しているのか気になってきました。

それから、小説を書く際に人物描写が大切なことを知ったけれども、小説が映画になると人物設定が変わったりすることを思ったりします。

たとえば「リング」や「チームバチスタの栄光」の主人公は男性から女性に変更されました。

「どんな立場の人がどんなことを考えてどんな行動を起こすのかが書きたいだけで、年格好とかどうでもいいんだけど」と思ったことのある自分にとって、これは考えさせられてしまうところです。

男だった人物を女に変えたって、物語が主張しようとするテーマが折れてしまうことにならないのだとしたら、やっぱり年格好をはじめとする人物描写なんて大した問題ではないのでは?

いや、でも物語を引っ張っていくのは、その物語の中にいる「人間」なんだし・・・。


そういえば、人間が他人の話しを聞く時、その印象を左右するのは「話しの内容そのもの」よりも「声の調子や雰囲気」によるところが大きいといった話しを聞いたことがあります。

では、文字の世界(とりわけネット上)の会話を左右するものは?

「まずは長文書かないことだね」なんて声が聞こえてきそう(汗)

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2009/10/29(Thu)

SEARCH OUT PRESTER JOHN

これまでアップした自作曲が、ブラウザによっては表示されないことが分かり、友人に勧められて恐る恐るニコニコ動画を使ってみることにしました。



タイトルは訳すと「プレスター・ジョンを探せ」ということになります。プレスター・ジョンは東洋のキリスト教国の国王として長く伝説になった人物で、十字軍の遠征において彼の協力を期待する人々の思いが、苦戦の中で一条の光になってたようです。

でも、彼が統治する国がどこなのか突き止めた者はなく、彼を捜し出した人もなく、彼からの手紙とされるものがたくさん複写されるのみ。

そんな幻の人物プレスター・ジョンを探し出そうとする人々が、大航海時代を繁栄させたと言います。

結局、噂のみの実在しない人物として、歴史から葬られましたが、「信じる」というエネルギーは時として人々に強い行動力を与えるのだなと思います。

それが良い動機や良い結果に彩られているかどうかは分かりませんが、少なくとも一つの幻想が現実世界の発展に役立ったようではあります。


この曲は、もともと地球が丸いことを知らなかった時代の人が海の一番外側を目指して海を進むイメージで作ったのですが、その後プレスター・ジョンのことを知りました。

今で言えば「宇宙の果てはどうなっているのか?」と考えるのと同じように、当時その全貌が明らかではなかったこの世界(地球)の真実の姿を知ろうとする心と、どこにいるのか分からぬ伝説の人物を捜そうとする心は近いと思ったので、曲のタイトルを変え教会聖歌風のコーラスを追加し完成させました。


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2009/10/24(Sat)

幽霊を信じますか?~Part2

(注)凄く怖い話を期待されても困るから。

テレビで語られたり聞きづての話じゃなく、体験者本人を目の前にして聞いたってことが僕は初めてで、新鮮な気持ちでした。




ホテルのフロント業務などを経験した知人は語りだした。

「勤務終了の深夜に各階の点検作業などをしてから仕事を上がるんですけど、客室は12階までで、その上に備品などの倉庫になってる階があるんですよ。最後にそこを点検するんです。そこにはお皿とかが積んであって、一番上のお皿はひっくり返してホコリがたまらないようにしてないといけないので、そうなっているか確認しに行かなくちゃならないんです。

 で、そこに行く前に有線放送のスイッチ切ったりとかもあるんですけど、13階にお皿の点検などに上がると、有線が鳴ってるんですよ。水の音と獅子脅し(竹筒に水がたまると下の石に倒れてコンと音を立てるやつ)の音が流れてるチャンネルなんですけど、スイッチ切ったはずなのにその階だけ流れてるんです。

 チーフに携帯で報告したら『からかうな』みたいな対応で信じてくれなかったんですけど、そのあとチーフともう一度その階に上がったんです。すると有線のスイッチはちゃんと切ってあるのに、そこ行くともう流れてるんですよ。チーフもやっと信じてビビっちゃって。

 それで『もう上がらせてもらっていいですか』って言ったら許可が出たんで、さっさと逃げて帰ることにしたんです。そしたら、窓から女の人らしき影が落ちるのが見えたんですよ。チーフも見たんで、窓を開けて下を確かめたんですけど、川が流れてるだけで何も落ちてる様子がないんですよ。」

と、まぁそんな話。だけど話はそれだけじゃなかった。


「それから、絶対に誰も泊めてはいけない部屋っていうのがあるんです。」

「えっ、泊まったらどうなるの?」

「なんか気が狂ったりとか、飛び降りて死んだりとかあったらしいんですよ。」

「やっぱり」

「で、そこには絶対お客さんを泊めないんですけど、その両隣の部屋でも問題があるんですよね。」

「どういうこと?」

「両隣の部屋からは必ずと言っていいほど苦情が来るんで、その時の対応のマニュアルがあるくらいなんですよ。」

「なになに?」

「隣の部屋からガリガリ壁を引っ掻く音がしてうるさいって苦情がフロントに来るんですよ。でもお客さんを怖がらせるわけにはいかないじゃないですか。だから、壁の中に天然記念物のリスが閉じ込められているんですが、駆除することが禁止されてますので手が出せないんです申し訳ありません、とか言って、もしよろしければお部屋をお取り替えしましょうかって提案するんです。」

「・・・・なんかさぁ、最近見たスティーブン・キング原作の幽霊ホテルの映画思い出した。」

「なんて映画ですか?」

「数字忘れたけど、客室番号がタイトルになってた。作家だったか何かのライターがその幽霊ホテルの客室に興味を持って泊めてくれって頼んで泊まるの。」

「ああ、そういう人、実際いるんですよ。電話かけて来て、その部屋に泊まりたいっていう人が。でも絶対に泊めないです。」

と、こういう話を聞かせてくれた知人は現在別の仕事をしているのだけど、その別の仕事の話も非常に面白いです。悪者退治みたいな仕事だけど(幽霊退治じゃないよ)守秘義務があってネット上に書けないのが残念!

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2009/10/24(Sat)

愛情のある場所

何日ほど前だったろう、旧友と会って長い時間しゃべった。

話題の中で、友人が読んだ心理学の本の話が出て来た。子供のうちに大人から十分な愛情を得て成長すると、人間は他者に愛情を与える(社会に貢献する)ことに喜びを得る大人に成長するのだという。

子供の頃に充分な愛情を得ていない場合、それを補うための行動を欲するらしいのだけれど、たいていの場合「自分はもう大人なんだから」と自らの欲求を抑止してしまうらしい。

その我慢は、大人として至極当然のことのように日々積み重ねられて、本人も気づかぬままに溜め込んだ抑圧は、ある時、些細なことで爆発してしまうことがあるのだとか。

この話を聞いていて、ふと思ったことは、自分自身の社会貢献欲求。

・・・・ない(笑)

仕事を通して人に喜んでもらえれば、それはもちろん嬉しいけれど、僕の場合、それによって自分が充実感を得られるかというと、けっこう冷めていて空虚だったりする。


自分が子供の頃にどれだけの愛情を受けたか、それについては計りようがないし、自分自身が他者とどれだけ違うかというのも簡単には比較できない。

両親がいない人や、片親だけの人が、両親揃っている人を羨んでみたり、その片方で両親揃ってはいるが毎日のように家庭内暴力に苦しめられる人もいたり、そうしたところで幸不幸を比較し合っても、きっと不毛。

僕自身が充分な愛情を受けて子供時代を送ったかどうか、とくに気にならないし、不十分だったとして、どうすべきかも分からない。

旧友が読んだ本によれば、足りない分は補おうとするらしいから、僕の場合も自然にそうしようとしているのだろう。

好きなことを我慢するような生き方は、知らないうちに自分を蝕むと思ったから、歳も健康状態もはねのけてボクシングしたり、流行なんてそっちのけで音楽やったりしているけど、それもその一つかも。

けれど、そうして自己の欲求を満たしたとして、自分自身の中に社会貢献の欲求が芽生える時が来るのか疑問。



自分の子育てはどうなんだろう?

とりあえず、我が子は順調に育っているし、校内奉仕作業で、ある先生に「誰のお父さんですかね?」と声かけられて話をしてみると、うちの子は優秀だと言う。

つい先日も授業で書いた文章が選抜され、校内放送の発表で大ウケしたようだ。

今のところ安心な我が子だけれども、将来の夢を聞くと「ない」と言う。何故かを問うと、我が子はどんな仕事にも陰の苦労があることを感じていた。

とくに「医者だけには絶対なりたくない」と言う。「もし、もっとひどくなったり死んだりしたら自分のせいだ」と。責任やリスクに非常に敏感。見た目のいいところだけに飛びついて無邪気に憧れたりしない。

思えば「パニックフェイス」という番組で、厄介な問題に遭遇しながらもカメラの前では明るく振る舞う芸能人の姿を目撃したり、他の番組で、大ヒットを飛ばしたシンガーソングライターがヒット曲を引きずられて不本意な仕事を求められていたことを知ったり・・・子供のうちから大人の世界の表と裏を感じるのだから、当然のリアクションなのかもしれない。

どんな仕事でも多かれ少なかれ裏に苦労や嫌なことはつきものだから、それなら少しでも自分の好きな仕事の方がいいでしょう、と諭して上位3位までの希望を聞きだすことに成功。


さて、僕自身は???

過去に、ある映画と海外人気アニメに触れて、人間の心理作用について気づいたことがあり、そこに神業的なタイミングで全く未経験の仕事が舞い込んだ。

自分の気づきとその仕事は関係性があったので、3年間ほどイラストレーターとは違う仕事に従事した。

一度も「なりたい」と望んだことのない職業だったけれど、それが最も「世の誰かに貢献した」手応えを得ることができた仕事だったような気がする。

ある職業適正判定のテストでも、その仕事が一番僕に向いていると判断された。面白い仕事でもあったけれど、精神的な消耗もひどかった。その仕事を辞めたくて受けたテストだったから結果にガックリ。

向き不向きと、自分のやりたいことが必ず一致するとは限らない。自分にとって「めんどくせー!」と思うことが多すぎる仕事が、自分にとって一番適正とは。

ある恩師が言うには「やりたい仕事ではなく、自分の過去を振り返ると『やるべき仕事』が見えてくる」らしいのだけど、そういう使命感みたいなものを感じたこともないので、適正的に向いている仕事といえどもイヤイヤながら続けることはできなかった。続けていたら自己崩壊していたかも。

精神的消耗から逃げ出して、元の仕事に戻り、とりあえずやりたいことをやりながら模索中だけど、その先に何か答えが見つかるだろうか?

というか、見つけ出そうと意識しながら進まないと、自分の目の前に巡って来たヒントも気づかないまま通り過ぎたりしてるかもしれない。

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2009/10/23(Fri)

幽霊を信じますか?

幽霊なんて本気で信じたことなかった。

暗い場所や陰鬱な雰囲気の場所に怖さを感じることはあっても、「幽霊なんてバカバカしい」と心の中で一喝して来た。

けれど僕には一度だけ不思議な体験がある。その時は幽霊などとは全く考えもしなかったけれど・・・。

アパートで一人暮らしをしていた頃、夜中にシンセサイザーで作曲していた。夜中なのでヘッドフォンしてた。ヘッドフォンから大音量の音楽という状態なのに、ガラスか食器が激しく割れる音が耳をつんざき、僕は飛び上がった。

シンセのキーボード上を踊っていた指が止まると静けさの中。真夜中2時頃だったろうか。

食器が落ちて割れるような音じゃなかった。激しく叩き割る音だった。ものすごく大きな音。

でも部屋のどのガラス窓も割れていないし、食器も割れていない。何も割れていない。どれだけ探しても何も割れていない。

けれど「気のせい」では絶対にあり得ない大きな音。

自分の部屋の中に原因が探せない以上、音の原因は部屋の外と考える。

深夜なのでヘッドフォンから漏れる音が隣にまで届き安眠を妨害・・・そして堪えかねた隣部屋の住人が怒りを込め壁に向かって何かを投げた・・・という可能性を考えた。けれど、そんな音がヘッドフォンの大音量をかき消すほど聞こえるだろうか? でも、そういうふうに思うしかつじつまの合わせようがなく、僕は作曲をやめてベッドに寝た。

寝苦しくて目が覚めたのは明け方の4時過ぎ。そんな時間に目が覚めるなんて初めてだった。女の人がすすり泣きながら何かしゃべってる声が聞こえる。

隣人の声が漏れて聞こえるのは初めて。えぇ〜っ、明け方4時に夫婦喧嘩か恋人同士の喧嘩? 陰鬱な気分。

あっ、そうだったのか! 深夜のガラスが割れる音は、その男女の喧嘩だったのかも。僕のヘッドフォンの音はきっと関係ない。よかったよかった。そう思ってまた寝た。

次の夜も同じくらいの時間に目が覚めた。女の人の泣き声が聞こえている。えぇ〜っ、二日続けてこんな時間に!? 勘弁してよ。そう思ってまた寝た。

そして次の日も同じくらいの時間に目覚めた。女の人の泣き声。尋常じゃない時間に三日も続くと、何事でもめてるのか気になりだす。

聞き耳立てるけど、何をしゃべっているか、さっぱり分からない。それに男の方の声は聞こえない。男の声は低いから壁を抜けずに届かないのだと思う僕。

とにかくその夫婦か恋人同士の喧嘩内容を聞こうと壁に耳を当てる。

・・・・・・・なんにも聞こえない。

反対側のお隣さんかなと思い、反対方角の壁に耳を当てる。

・・・・・・・でも、何も聞こえない。

喧嘩が終わったのだと思い、明かりを消してベッドに戻ると・・・・聞こえてくる。女の人のすすり泣く声。泣きながら何か訴えている。

どっちだ! どっちから聞こえてんの??? 声の方角が分からない。

どれだけ壁に耳を当ててもダメだったから、そっとベランダ側の窓を開けた。明け方4時過ぎに起きて明かりをつけている部屋を知るために。

・・・・・・・どこも真っ暗! 部屋の明かりをつけているのは僕だけ。

えぇ〜っ、明かりもつけずに真っ暗の中で喧嘩してんの? 暗すぎ!

その後もずっと続くから、外に出てアパートの角部屋のドア片っ端から耳当ててみたけど、声は聞こえず。

そもそも部屋の外に出ると何も声なんて聞こえない。だけど自分の部屋に戻ると声が聞こえる。女の人のすすり泣く声が。

結局、何も分からないまま明け方に目覚めすすり泣きを聞く日々を何日も耐えた後、ある日それはなくなってしまった。

その男女は別れたのか、それとも解決したのか・・・それくらいにしか思っていなかった。幽霊なんて考えてもみなかった。

そこを引っ越した後に、ふとその時の出来事を思い出して「あれってもしかして・・・???」とはじめて考えた。


で、僕のこの体験はそれでおしまいなんです。オチがない。幽霊なのか、幽霊じゃないのか、なんにも釈然としない話です。

だから僕自身、そんな体験をしても、「幽霊って本当にいるんだぜ! 本当だって!!」とか確信持てないし、多分無意識に幽霊とかじゃないことを願っていて「不思議な体験だった」で済ませている。

だけど、ホテルの仕事を経験した知人にこの話をしたら、彼は自分の体験談を話してくれた。で、僕は「幽霊なんて」と思えなくなってしまうのだけど、長くなったので、それはまた次回に。

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2009/10/15(Thu)

偶然に意味があるなら

何日か前からふと思い出していた人物と、思いもよらぬ場所で思いもよらぬ時間に再会した。

大事に思う友人や知人のことを下手にブログなどで書いたりしたくないので、今日の出来事は詳細を書けないけれど、木陰になった芝生に座り込んでしばらく談笑した。

哲学では「たまたま偶然に」という事柄にも意味があるという考え方があるそうで、お互い何かの必要性があって出会ったのだとしたら、それは何の準備だろう?

僕にとって彼がどういう人物なのか頭を整理してみると、まず第一には人間的に非常に尊敬する人物だということ。そして彼の性格や気質などの内面を非常に羨ましく思う。自分には絶対に真似できない内面の魅力がある。それと同時に、彼ほど何でもしゃべれて気を許せる人もない。

よく茶店で談話した頃、彼と話をするのは何の話題でも盛り上がれた。

社会人になってから仕事の利害なしに知り合った同年代だけど、今回はちょっぴり「一緒にやらない?」と仕事の話も飛び出した。その話が現実のもになる想像はまだできないけれども、彼と何かの事業を立ち上げるのは利益の問題を別にして面白そうには思う。

若い頃にラグビーで鍛えガッシリした体格の彼は、ぶっとい腕して「腕相撲しようか」と切り出した。決着つかずに終わったけれど、誰かと腕相撲するなんて20代の頃以来で、なんか新鮮だった。

40過ぎてこういうノリもできる知り合いというのは僕にとってはかなり希少な存在。

お互い、それぞれの仕事や家庭の事情などで、長いこと会って談笑することもなくなっていたのだけど、たまに思い出しては「彼とこんなことをしたら面白いかも」と考えることなどあり、そんな矢先に偶然再会したのは、何か意味があるかもしれない。

向こうも、最近ふと僕のことを思い出したりしたと言っていた。金になりそうもないが社会貢献にはなりそうな思いつきを、今日は持ち出さずに別れたけど、ダメ元で今度話してみよう。

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2009/10/15(Thu)

LOST

前記事に「煩悩」て書いたら、海外人気ドラマシリーズ『LOST』のことを思い出してしまった。



旅客機が不時着した謎の島には、謎の組織「ダーマ・イニシアチブ」が絡んでいて、108分以内にリセットボタンを押し続けないと、とんでもないことになっちゃうというエピソードがあったんだけど、108って数は煩悩の数だよね。除夜の鐘の数。

ダーマ・イニシアチブの「ダーマ」って多分「ダルマ(達磨)」のこと。七転び八起きの達磨。

なんか東洋思想とか組み込んでるのかな? 死んじゃったミュージシャンのチャーリーは、トンカチかなにかを二本組んで「父」という字になったデザインのTシャツ着てたりもした。

旅客機の人々はどうやらある理由があって選ばれた人たちかもしれないようだけど、みなそれまでの人生に何かを喪失(LOST)してて、それを引きずっている。人生の迷子(LOST)。

で、これは僕の単純な予想だけど、どうもこの人々は島で「やり直す機会」を試されているようにも見える。島に不時着する前の人生で犯した間違いを上手に清算できなければ、永遠に喪失感を引きずったまま堂々巡りを繰り返すことになるのかもしれないような・・・。七回転んで八回起きられるのか・・・? ってことになるのだろうか?



途中から、とってつけたみたいに「エクスポゼ」なるドラマに出てた女優さんという設定の人物が登場して、あっという間に生き埋めにさちゃうんだけど、なんでこんなエピソードを挟んだのか、忘れた頃に驚く展開がありそうで気になってます。

なのにぃ〜、シナリオライターたちのストライキが理由なのか、続きがなかなか出てきません。

浮き世を忘れる最大のツールだった『LOST』、これだけは戻って来てくれ〜!
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2009/10/15(Thu)

ふと、自分が手放して二度と自分の手に戻せないものがないか考えた時、自分のこととは全く別次元で「月」のことが頭に浮かんだ。

大昔に小惑星だか巨大隕石だかが地球に衝突して、引き離された欠片が月になったそうだけど、一度離れた月は地球に戻ってこない。

戻って来たら「アルマゲドン」どころじゃなく大変だけど。



衛星を持つ星はいろいろあるけれど、月のように常に同じ面だけを向けて固定している衛星というのは珍しいのだそうだ。

常に地球から観測できない月の裏側で秘密裏に何かが計画されているなんて話を思い出したり、ピンクフロイドの名盤「狂気(ダークサイド・オブ・ザ・ムーン)」を思い出したり・・・。

潮の満ち引きは月の影響だと言うけれど、月がなく潮の満ち引きもなかったら、地球の生命の在り方はどんなふうだったろう?

離ればなれになって戻ってこない月。いつも一面しか見せず裏がある月。つかず離れずの月。そんなルナちゃんだけど、手の届かないところに在りながら、地球にとって大事なことをしてくれてんだろうな。

てなことを考えたら、手放してしまったものがないかなんて気にならなくなった。

人間には煩悩があって、しがみつきたいものがあるけれど、手放すことで自分が自由になれることもあるんだよね。

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2009/10/12(Mon)

なんとなくフォト

連休は、あちゃらこちゃらと出かけ、カメラも持って行ったので、
ぶらぶら歩きながら、なんとなくフォト。



















テーマ : 写真 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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    作曲したり、ボクシングしたり、絵を描いたりしてます。夏の水遊びが大好きで、クラゲ発生前は海で、クラゲ出没期は山の清流ではしゃぐ40代後半のおやじです。

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